■北海道など一部地域を除いて、日本の気候は「高温多湿な夏」と「低温乾燥な冬」に特徴づけられます。私たちが暮らす日本の気候風土は、今も昔もそう変わりません。また、国土のおよそ70%を森林が占めることから、木や土、紙や石などさまざまな自然素材に恵まれてきました。地域の気候風土の下で、地域の自然素材を巧みに利用し、少しでも快適に暮らす工夫から生まれた「日本の住まい」とそこに根付いた「文化」こそ、私たちの家づくりの基本です。
■その基本の上に立って、社会や技術の変化を闇雲に否定することなく、採り入れるべきは採り入れ、継承すべきは継承することが、現代の「日本の住まいづくり」だと、私たちは考えます。
■土壁や無垢の木など自然素材を多用した自然素材住宅は、何より「くつろぎ」を与えてくれます。理屈ではなく、そこに身を置きさえすれば、そのことが実感されるのです。
また、化学物質をふんだんに含む人口素材を極力排除することによって、「健康的で安心な暮らし」をもたらしてくれます。さらに、自然素材住宅は、将来にわたって「環境負荷」が小さく済むのです。子供たちに「負の遺産」を残すのではなく、「良好な環境と美しい町並みを残していきたいと願っています。